WEP015  ハドロン加速器  8月5日 小ホール 13:00 - 15:00
J-PARC MRにおける三次共鳴補正
Third Order Resonance Correction in J-PARC MR
 
○五十嵐 進,三浦 一喜,大見 和史,佐藤 健一,下川 哲司,山田 秀衛(高エネルギー研)
○Susumu Igarashi, Kazuki Miura, Kazuhito Ohmi, Kenichi Sato, Tetsushi Shimogawa, Shuei Yamada (KEK)
 
大強度陽子加速器施設(J-PARC)の主リング(MR)において三次共鳴を観測し、六極電磁石の補助コイルに電流を流すことにより、共鳴補正を行った。大強度運転のためにはダイナミックアパーチャーの確保が重要で、オペレーションチューンに近い共鳴を補正することが必要となっている。MRの速い取り出しモードでのチューンは(22.40, 20.75)で、その付近の3νx=67およびνx+2νy=64について8e11 ppbの低い強度でビームロスを観測した。2台の六極電磁石の補助コイルに電源を用意し、それぞれの共鳴を補正し、ビームロスを低減する条件を探した。大強度運転で補正を行い、ビームロスの低減が観測された。現在は1台の六極電磁石の補正で、2つの共鳴補正が近似的に行われている状態をつくり、大強度運転を行っている。また、複素数である共鳴強度の2つを同時に補正するために、4台の六極電磁石の補正による解を求めた。将来電源を増やすことにより、2つの三次共鳴を完全に補正し、大強度運転に適用することを検討している。