WEP014  ハドロン加速器  8月5日 小ホール 13:00 - 15:00
J-PARCリニアックにおけるビーム調整試験の進捗
Recent progress of the beam commissioning of the J-PARC linac
 
○丸田 朋史,劉 勇,二ツ川 健太,宮尾 智章(高エネルギー加速器研究機構),三浦 昭彦(日本原子力研究開発機構),池上 雅紀(ミシガン州立大学 重イオン加速器施設)
○Tomofumi Maruta, Yong Liu, Kenta Futatsukawa, Tomoaki Miyao (KEK), Akihiko Miura (JAEA), Masanori Ikegami (FRIB, MSU)
 
J-PARCリニアックは2013年と2014年の2年にわたり、ビームの大強度化のために加速器本体の増強を実施した。2013年には既設加速器の下流に25台のACS空洞を増設し、ビームエネルギーを181 MeVから400 MeVに高めた。2014年はフロントエンド部(イオン源とRFQ)を交換し、最大ピーク電流は30 mAから50 mAになった。 フロントエンド交換後初となるリニアックの単独ビーム試験を昨年10月に実施し、約2週間の試験を経た10月15日に50 mAビームの加速に成功した。設計ピーク電流50mAの加速に成功したことは、J-PARC加速器の1 MW利用運転に向けた重要な一歩である。ビーム試験修了以降、現在まで30 mAのビームを安定的に下流に供給している。 本発表では、フロントエンド部交換後のリニアック単独のビーム試験の結果、ビームプロファイル、ロスの状況について報告する。