THP107  加速器技術/加速器制御  8月6日 小ホール 13:00 - 15:00
SPring-8加速器制御系における診断ログ収集システム
DIAGNOSTIC LOG COLLECTING SYSTEM FOR ACCELERATOR CONTROL AT SPRING-8
 
○藤原 綾潜,松本 崇博,山鹿 光裕(高輝度光科学研究センター)
○Ryosen Fujihara, Takahiro Matsumoto, Mitsuhiro Yamaga (JASRI/SPring-8)
 
SPring-8加速器制御系の計算機が出力するログは、データ収集プログラムを主として、一日でおよそ350GByte、行数にして30億行に達する。この大量のログの中から必要な情報を取り出し、可視化を行い、異常検知やトラブル解析に利用する環境を整える。 加速器制御系は多数の計算機に複数のOS環境が混在するため、ログ出力側の計算機に共通した機能を持たせることが難しく、ログを受け取るログサーバの側で解析の全てを行う。ログはプログラムやアプリケーションにより書式が異なるため、どんな書式にも対応できる柔軟性の高いツールが必要となる。またログの種類ごとに解析と可視化を設ける事を考えると、ツールが持つ機能のみで結果が得られることが望ましく、個別にスクリプトを手書きすることなどは避けたい。 上記を満たすロギングツールとして、fluentdが挙げられる。fluentdはログの取り込み、加工、出力に関して豊富なプラグインを持ち、ログが持つタグ情報を書き換えることで、次にどのプラグインでどんな処理を適用するかを指定できる。プラグインの機能は、ログのパース、特定ワードの検出、書き換え、カウント、データベースへの出力やグラフ出力などがあり、コンフィグファイルへの記述のみで適用が可能である。 本報ではfluentdを用いた試験として、webログの解析やsnmp監視に使用した例を述べた上で、実際に一部の制御系でログ解析を行った結果について報告する。