THP104  加速器技術/加速器制御  8月6日 小ホール 13:00 - 15:00
SACLA運転インターロックシステムの更新 −高速振分運転への対応−
Upgrade of beam-operation interlock-system for SACLA
 
○松原 伸一(高輝度光科学研究センター),前坂 比呂和(理化学研究所 SPring-8センター),北村 全伸(日立造船株式会社),尾藤 竹志(アイエムティー株式会社),大竹 雄次(理化学研究所 SPring-8センター)
○Shin-ichi Matsubara (JASRI), Hirokazu Hirokazu (RIKEN SPring-8 Center), Masanobu Kitamura (Hitz), Takeshi Bito (IMT), Yuji Otake (RIKEN SPring-8 Center)
 
X線自由電子レーザSACLAではFELの利用機会を増やすために、新しいビームラインBL2を増設し、既存主ビームラインであるBL3とのショット毎の高速振り分け運転を行う高度化を行った。更に、SCSS試験加速器をSACLAのBL1ビームライン上流に移設し、SACLA施設内に2つの電子ビーム源を設ける準備をしている。これらの大きな装置改造に伴い、SACLAのインターロックシステムも変更を必要とされた。SACLAのインターロックは、放射線防護に関わる安全インターロックと各構成装置に関わる機器保護インターロック、そしてSACLAの複雑な運転・動作を管理する運転インターロックにより構成されている。運転インターロックシステムでは、電子ビームの出射許可、運転モード・電子ビームルート設定、加速電荷量の監視・積算・制限、電子ビームダンプへの入射保障、ビームの繰り返し周期の設定を行っている。今回、SACLAの高度化のために、新設したBL2を含む複数ビームラインに関わる偏向電磁石と最大60Hzで振り分け動作をするキッカーマグネットの適正励磁監視、試験加速器の移設によって生じる2つの電子ビーム源の排他的運転管理を追加した。現在、運転管理をしている電子ビームルートもBL1, BL2, BL3, XSBTと4つのルートまで増えている。本発表では、SACLAの運転・動作に関わる運転インターロックのロジック、システム構成の変更について述べる。