THP092  加速器技術/ビーム診断・制御  8月6日 小ホール 13:00 - 15:00
J-PARCリニアック製のバンチ・シェープ・モニタの開発
Development of Bunch Shape Monitor at J-PARC Linac
 
○二ツ川 健太,宮尾 智章(高エネルギー加速器研究機構),川根 祐輔,田村 潤,根本 康雄,林 直樹,三浦 昭彦(日本原子力研究開発機構),福岡 翔太(筑波大学),真山 実(三菱電機システムサービス株式会社)
○Kenta Futatsukawa, Tomoaki Miyao (High Energy Accelerator Research Organization), Yusuke Kawane, Jun Tamura, Yasuo Nemoto, Naoki Hayashi, Akihiko Miura (Japan Atomic Energy Agency), Shota Fukuoka (Tsukuba University), Minoru Mayama (Mitsubishi Electric System & Service Co., Ltd.)
 
J-PARCリニアックでは, 加速周波数が324MHzのRFQ, DTL, SDTL空洞と972MHzのACS空洞で負水素ビームを400 MeVまで加速している。SDTL-ACS間のビーム輸送路(MEBT2)では, 2式のバンチャ―空洞で縦方向マッチングを行う必要があるが, リニアックにはビーム縦方向の形状を測定するモニタがなかった。そこで, ロシアのINRと共同でバンチ・シェープ・モニタ(BSM)を製作して, 2012年に当時最下流の加速空洞SDTL15の下流に設置して試験を行った。しかし, このBSMは真空特性が悪かったため, 2013年にACS空洞をインストールするときにビームラインから取り外した。その後も, オフラインでベーキングを実施したが, BSM単独でACS空洞直近に設置できるまでには至っていない。そこで, 2014年秋からJ-PARC製のBSMの開発を進めている。BSM筐体の真空対策だけでなく, ビームライン上でベーキングが行えるように設置場所を変更した。また, 二次電子の輸送に関してシミュレーションを実施して, 形状の最適化も行っている。本件では, 新規に製作したJ-PARC製のBSMの真空特性とオフラインの試験結果を報告する予定である。