THP080  加速器技術/ビーム診断・制御  8月6日 小ホール 13:00 - 15:00
J-PARC LINACにおけるビームパルス定義変更によるビームロス低減
Beam loss mitigation by the modification of the beam pulse definition in the J-PARC linac.
 
○澤邊 祐希,三浦 昭彦,石山 達也,菊澤 信宏,林 直樹(日本原子力研究開発機構),丸田 朋史,Liu Yong,宮尾 智章(高エネルギー加速器研究機構)
○Yuki Sawabe, Akihiko Miura, Tatsuya Ishiyama, Nobuhiro Kikuzawa, Naoki Hayashi (JAEA), Tomofumi Maruta, Yong Liu, Tomoaki Miyao (KEK)
 
J-PARCリニアックでは、下流にパルス幅500usecのビームを、繰り返し25Hzで供給している。リニアック単独でビーム調整試験を行った際、パルスの終わりに有意なビームロスを発見した。試験の結果、このロスはRFQのRFが立ち下がる過渡的なタイミングで発生していることが分かった。過渡的なRFで加速されたビームは素性が異なるため、下流の空洞で加速されず、途中でロスしていると考えている。リニアックでは、パルスの終わりをRFQ空洞のRFの立ち下がりで定義している。現在この定義の代わりに、チョッパーのRFを用いた定義への変更を検討している。不要なビームをチョッパー空洞のRFを印加して偏向し、スクレーパで削り取る。ビーム試験中にこの変更を適用し、ビームロス低減の効果について検証した。本発表では、パルスの定義変更に伴うタイミングパラメータの変更、及び検証結果について報告する。