THP074  加速器技術/電磁石と電源  8月6日 小ホール 13:00 - 15:00
J-PARC RCS 水平シフトバンプ電磁石の現状報告
Status of the horizontal shift bump magnets at the J-PARC RCS
 
○堀野 光喜,高柳 智弘,飛田 教光(J-PARC/JAEA),植野 智晶(NAT),金正 倫計(J-PARC/JAEA)
○Koki Horino, Tomohiro Takayanagi, Norimitsu Tobita (J-PARC/JAEA), Tomoaki Ueno (NAT), Michikazu Kinsho (J-PARC/JAEA)
 
J-PARC 3-GeV RCSの水平シフトバンプ電磁石は、ビーム入射部に4台設置してあり、LINACからの入射ビームとRCSの周回ビームを合流させるバンプ軌道を生成する。本水平シフトバンプ電磁石は、2008年より7年間(約2万3000時間)の長期に渡り、トラブル無く安定した運転を続けてきた。しかし、2015年2月に1台の電磁石でコイルサポートボルトが脱落、同年3月には4台の電磁石を直列に接続する銅バーの冷却用配管から漏水という問題が発生した。現在、原因調査及び恒久対策の検討の為、脱落したコイルサポートボルトはそのままに、銅バーの冷却に関しては水冷を一時的に停止し、送風機を用いた強制空冷を行っている。そして、7月からの夏期保守期間までの間、一週間に一度の加速器メンテナンス時間を利用し、ファイバースコープカメラを使用してコイルサポートボルトの状態を確認する事、更には、強制空冷した銅バーの温度を熱電対により24時間監視する等の対応を行い、安全を確認しながら運転を継続している。本発表では、水平シフトバンプ電磁石の問題発生箇所、メンテナンスの状況報告と今後の対策について報告する。