THP043  加速器技術/粒子源  8月6日 小ホール 13:00 - 15:00
ECRイオン源から引き出された低エネルギー多価イオンビームの高輝度化に向けたペッパーポット型エミッタンスメータを用いたオンラインビーム診断装置の開発
Development of the on-line beam monitor based on the pepper-pot method for high-brightness low-energy multi-charged ion beams extracted from ECR ion source
 
○長友 傑(理研),ツォガニス ヴァシレイオス(理研、リバプール大),加瀬 昌之,中川 孝秀,上垣外 修一(理研)
○Takashi Nagatomo (RIKEN), Vasileios Tzoganis (RIKEN, the Univ. of Liverpool), Masayuki Kase, Takahide Nakagawa, Osamu Kamigaito (RIKEN)
 
重イオン加速器で大強度ビームを得るには、ECRイオン源から引き出される多価イオンビームの輝度を上げることが重要な課題の一つである。ビームの輝度を上げるために、横方向のエミッタンスを最小化する必要がある。近年、この横方向エミッタンス抑制にとって、四次元位相空間分布の二軸間相関、即ち、x-y、x-y'、y-x'およびx'-y'相関の重要性が議論されている。ペッパーポット型エミッタンスメータは、規則的にならんだ複数のピンホールを通ったビームを数センチ下流に置かれた蛍光スクリーンで観測する装置で、原理的に、ビームの位置分布と角度の分布を同時に測定可能であるため、四次元での位相空間分布測定に最適な装置といえる。更に、高輝度化を実現する為に、オンライン診断を行うべく、1秒以下の高速でペッパーポット型エミッタンスメータからデータ取得・解析・表示を行えるオンライン画像解析プログラムを開発したので、報告する。また、輝度を上げる為に必要な、ソレノイドレンズ等の輸送デバイス等のビームの制御手法について議論を行う。