FSP007  施設現状報告ポスター  "8月5,6日" 小ホール 13:00 - 15:00
UVSOR-IIIの現状2015
Status of UVSOR-III in 2015
 
○加藤 政博,山崎 潤一郎,林 憲志(UVSOR)
○Masahiro Katoh, Jun-ichiro Yamazaki, Kenji Hayashi (UVSOR)
 
自然科学研究機構分子科学研究所の放射光源リングUVSOR-IIIは電子エネルギー750MeV、エミッタンス17nm-rad、ビーム電流値300mAで定常的に運転されている。周長53mのリングに6台のアンジュレータが設置され15本の放射光ビームラインが稼働している。年間約40週運転され、ユーザー運転は36週である。月曜日はマシンスタディに充てられ、火曜日から金曜日までユーザー利用を行う。午前9時から午後9時までの一日12時間運転を基本とするが、木曜日から金曜日にかけては36時間連続で終夜運転を行う。この結果、1週間当たりのユーザー運転は60時間である。 近年のマシントラブルとしては、数年前の改造後よりみられるようになった突然のビーム、同じく数年前から顕著となった入射用キッカー電磁石用セラミックスダクトからのビーム信号漏洩、三倍高調波空洞の電極部からの真空リークなどがあり、それぞれに対策を進めている。 近年の加速器研究として、マイクロバンチング不安定性の観測、パルス六極磁石によるビーム入射を進めている。また、レーザーと電子ビームを用いた光発生法の開拓は文部科学省の量子ビーム基盤技術開発プログラム、科学研究費補助金などにより専用ビームラインの整備を進め、コヒーレントテラヘルツエッジ放射や光渦、レーザーコンプトンガンマ線発生などの研究を進めている。また、加速器の改造に伴い一時解体していた共振器型自由電子レーザーの再構築も進めている。