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WPBDA33 | 新竹モニタによるビームサイズ測定:多層構造γ線検出器を用 いたバックグラウンド分離 | 262 |
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国際リニアコライダーの最終収束系試験加速器であるAccelerator Test Facility2(ATF2)は電子ビームを垂直方向37nmまで収束するよう設計されており、nmオーダーまで測定感度をもつビームサイズモニターの開発が必要とされている。レーザー干渉稿を用いたビームサイズモニター(新竹モニター)はこの要求を満たすものであり、2008年夏にATF2の仮想衝突点にインストールされた。新竹モニターに使用されるコンプトンγ線検出器は多層構造のシンチレーターで構成され、シャワー発展の情報を取得できる。シャワー発展はコンプトンシグナルとバックグラウンドで異なるため、ここから両者を分離できる。この手法により当検出器はバックグラウンドのばらつきに強いという特性を獲得している。本学会ではこの分離の手法の詳細と、2009年春のビームタイムで検証された当測定器の分離能について報告する。 |
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WPBDA34 | 新竹モニタによるATF2 衝突点ビームサイズ測定の現状 | 265 |
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発表者が所属する東京大学大学院理学系研究科駒宮研究室では、新竹モニターと呼ばれる電子ビームサイズモニターの開発研究をおこなっている。新竹モニターの特徴は、レーザーの干渉縞を使ってナノメートルオーダーのビームサイズまで測定可能なことであり、ILC計画の最終収束系試験加速器であるATF2に設置され、ATF2 の垂直方向ビームサイズ37nm を測定する予定である。現状としては2008 年夏にATF2 の仮想衝突点にインストールされ、2009年春のビームテストでは干渉縞を作るレーザーの片方を用いて水平方向の電子ビームサイズを測定することに成功した。また、レーザーと電子ビームを衝突させるための方法を確立し、多層構造γ線検出器によるシグナルのバックグラウンドからの分離能を検証した。本学会では、新竹モニターの概要とビームテストで得られた成果、2009年秋からのビームテストの予定を報告する。 |
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WOMGA03 | ILC最終集束レンズ用永久四極磁石のATF2でのテスト | 419 |
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ILCの最終集束レンズとしては現在超伝導を使ったものがベースラインとして想定されている。これは交差角が14mradであることもあり特殊な形状が必要となるため、まだ実績が無く、液体He等を伝わってくるnmオーダーの振動の影響が未知数である。一方、永久磁石は定常状態ではそのような震動要素がないが、永久磁石であるが故に可変性を持たせるために工夫が必要である。当初は交差角を大きく想定したため2重リング構造で可変性を実現しようとしたが、小さな交差角の採用を受け、2号機では外径が小さくできるGlucksternの考案した5-ring-singlet構造を採用している。これのビームによる検証をATF2に設置して行う際に、他の実験との干渉を避けるためにATF2の電磁石による最終集束レンズとの置き換えを考える行う前に上流での使用経験を積むことにしている。 |