SUP108  ポスターセッション2  8月4日 豊田講堂2階ロビー 13:00 - 15:00
パラメトリックX線放射を用いた画像取得におけるX線トポグラフの影響
Influence of X-ray topograph for image acquisition using parametric X-ray radiation
 
○稲垣 学,野上 杏子,早川 恭史,早川 建,田中 俊成,境 武志,中尾 圭佐(日本大学電子線利用研究施設),佐藤 勇(日本大学大学院総合科学研究科)
○Manabu Inagaki, Kyoko Nogami, Yasushi Hayakawa, Ken Hayakawa, Toshinari Tanaka, Takeshi Sakai, Keisuke Nakao (Laboratory for Electron Beam Research and Application, Nihon University), Isamu Sato (Advanced Research Institute for the Sciences and Humanities, Nihon University)
 
日本大学電子線利用研究施設(LEBRA)では、125MeV電子線形加速器を用いて新しいX線源であるパラメトリックX線放射(PXR)を運用している。LEBRA-PXRシステムは2枚の結晶を使用してエネルギー可変な単色X線ビームを発生させており、第一結晶はX線の放射源であるターゲット、第二結晶はX線輸送の役割を果たしている。PXRから発生するX線ビームは、ブラッグの回折条件をほぼ満たした状態である。つまり、入射電子ビームに対してターゲット結晶を回転させればX線エネルギーを自在に操れる。このX線ビームはコヒーレンスが良く、水平方向に一次関数的なエネルギー(波長)分散がある。この特性を利用して、波長分散型X線吸収微細構造(DXAFS)測定や回折強調型位相コントラストイメージング(DEI)などの研究に応用されている。 PXRから発生したX線ビームを用いた画像取得は、試料を透過したX線を検出器で測定する手法である。このため、トポグラフの影響は試料の構造を解析するにあたり厄介な存在である。したがって、ターゲット結晶に入射する電子ビームの位置、ターゲット結晶の角度(X線エネルギー)および第二結晶の角度によるトポグラフの関連性を調べる。また、XAFS測定におけるトポグラフの影響についても報告する。