SUP107  ポスターセッション2  8月4日 豊田講堂2階ロビー 13:00 - 15:00
パルス大強度電子ビームから生成される制動放射による動物プランクトンの卵への照射効果
Irradiation Effect on Zooplankton Eggs Applied by Bremsstrahlung Induced from Pulsed Intense Electron Beam
 
○風藤 孝啓,皆川 勇,高橋 一匡,佐々木 徹,菊池 崇志,阿蘇 司,原田 信弘,江 偉華(長岡技科大),永石 隆二(原子力機構)
○Takahiro Kazetoh, Isamu Minagawa, Kazumasa Takahashi, Toru Sasaki, Takashi Kikuchi, Tsukasa Aso, Nob. Harada, Weihua Jiang (Nagaoka University of Technology), Ryuji Nagaishi (JAEA)
 
近年,バラスト水に移入した水生生物の運搬・排出による生態系の破壊などが地球規模で問題となっている.これに伴い,国際海事機関にてバラスト水管理条約が採択され,2016年までに全ての船舶にバラスト水処理(プランクトンやバクテリアを不活化,駆除させる)装置の搭載が義務付けられている. これまでにパルス大強度相対論的電子ビーム照射によって動物プランクトン(Artemia salina)を不活化している[1]が,卵への効果は不明確である.そこで,本研究では電子ビーム誘起の制動放射照射によるアルテミアの卵の不活化を検討する. 大強度パルスパワー発生装置ETIGO-��[2]により1MV,50ns(FWHM)の高電圧パルスで加速された電子ビームを金属プレートにて遮蔽し,制動放射を生成した.本装置で生成した制動放射の吸収線量は,三酢酸セルロースフィルム線量計(FTR-125)[3]を用いて計測した結果,約3kGyであった.この制動放射を200個程度のアルテミアの卵へ照射し,不活化率(非孵化率と孵化後の不活化率の合計)の変化を評価した. その結果,照射無し(コントロール)の卵の不活化率33.3%であったのに対し,照射有りでは63.9%と約30ポイント増加した.これより,制動放射照射はアルテミアの卵の不活化に有効であることが分かった. [1] H. Kondo, et al., Plasma Fusion Res. 5, 036 (2010). [2] W. Jiang, et al., Jpn. J. Appl. Phys., 32, L752 (1993). [3]JAERI-memo : JAERI-M-82-033