SUP094  ポスターセッション2  8月4日 豊田講堂2階ロビー 13:00 - 15:00
SuperKEKB高周波基準信号分配システム
RF Reference Distribution System for SuperKEKB
 
○小林 鉄也,赤井 和憲,岩崎 昌子,海老原 清一,小田切 淳一,可部 農志,末武 聖明,中西 功太,西脇 みちる(高エネ研),岩城 孝志,出口 久城,林 和孝,漁師 雅次(三菱電機特機システム)
○Tetsuya Kobayashi, Kazunori Akai, Masako Iwasaki, Kiyokazu Ebihara, Jun-ichi Odagiri, Atsushi Kabe, Masaaki Suetake, Kota Nakanishi, Michiru Nishiwaki (KEK), Takashi Iwaki, Hisakuni Deguchi, Kazutaka Hayashi, Masatsugu Ryoshi (MELOS)
 
 SuperKEKB計画ではKEKB加速器の40倍のルミノシティを目指し、更なる大電流ビームの蓄積や低エミッタンス化を図る。従って、高周波信号(加速電界)の高い精度や安定性がより重要となる。そこで高周波の基準信号分配システムについてもSuperKEKBのための新規システムを導入する。  従来のKEKBでは同軸ケーブルでカスケード接続にしてリング一周(各加速セクション)に伝送し、伝送区間毎で位相ロックループ(PLL)を組んでいた。それに対し、SuperKEKBでは位相安定化光ファイバーケーブルを用いた光伝送により、中央コントロール棟からスター配線にして各加速セクションに分配する。また更に各伝送経路のPLL制御を中央で一括して行う。  基準信号の伝送先としては、加速セクション3ヶ所(x電子・陽電子の2リング)および衝突点の計7ヶ所に加え、低エミッタンス化のため入射器に増設されるダンピングリングの合計8ヶ所となる。この8ヶ所へ低ジッターで光分配するとともに、それぞれの光ファイバー経路(最大約2km)の位相変動を抑えるPLL制御を同時に行う必要がある。そこで新たに、デジタル高速IQサンプリング方式を応用し多分岐経路の光遅延制御(位相安定化)システムを考案した。  本発表では、SuperKEKB用にデザインされた高周波基準信号分配システムを紹介し、デジタル光遅延制御システムの評価結果について報告する。