SUP089  ポスターセッション2  8月4日 豊田講堂2階ロビー 13:00 - 15:00
オペレータ介在による加速器機器遠隔制御システムの開発
Development of Operator Intervening System for remote Accelerator diagnostics and support
 
○内山 暁仁(総研大),古川 和朗(高エネルギー加速器研究機構),日暮 祥英,中川 孝秀(理研仁科センター)
○Akito Uchiyama (Sokendai), Kazuro Furukawa (KEK), Yoshihide Higurashi, Takahide Nakagawa (RIKEN Nishina Center)
 
加速器制御において遠隔からの機器制御が必要となる場合がある。例えば、次世代加速器であるILC (International Linear Collider)を始めとした大規模プロジェクトは予算、マンパワー、運用において国際協力で行われる。そして何らかの貢献があった以上、制御室以外に自国から装置の監視や制御が必要になる、と考えられる。また加速器のコンポーネントによっては長期間の安定したビーム供給の為、熟練者の極めてシビアなチューニングやトラブル時の対応が必要になるケースがある。一方で真空度やビーム電流の値等をモニタするだけなら大きな問題はないが、デバイスに命令出力を伴う遠隔制御を実現する為には、ネットワークセキュリティの確保、適切は接続ポリシーの設定、放射線発生装置である加速器を外部から遠隔制御する事における倫理的な問題等を解決しなくてはならない。以上を解決する手段としてオペレータ介在システムを考案、開発を行った。本システムの特徴は、EPICS(Experimental Physics and Industrial Control System)ベースの分散制御システムに対して外部から遠隔制御を行う前に、必ず制御室のオペレータに許可を求める仕組みを導入、EPICS制御変数一つ一つに対して厳格なアクセス制御機能を持たせた事である。会議ではシステムの詳細を報告する。