SUP072  ポスターセッション2  8月4日 豊田講堂2階ロビー 13:00 - 15:00
可視光ビームモニターライン初段ミラーの熱変形補償
Cancellation of thermal deformation effect of the initial mirror on the beam profile monitor line
 
○松本 卓也,小林 花綸,庄司 善彦(兵庫県立大学 高度研),皆川 康幸,竹村 育浩(高輝度光科学研究センター)
○Takuya Matsumoto, Karin Kobayasi, Yoshihiko Shoji (LASTI, Univ. of Hyogo), Yasuyuki Minagawa, Yasuhiro Takemura (JASRI)
 
 NewSUBARUの可視光ビームプロファイルモニターラインSR5で使われている初段ミラーは、KEKの基本設計によるベリリウムミラーである。このラインには放射光マスクが設置されておらず、放射光の熱負荷によってミラーが変形する。以前のハルトマンマスクを使った測定によれば、この変形の影響は、ほぼ垂直方向のdefocusingで表現出来る。  実際にこの変形によって、垂直方向のみ、ビームプロファイルの結像点が蓄積電流依存をもち、2次元プロファイル測定時の問題となっている。このラインには通常のCCDカメラの他に、ICCDゲートカメラやストリークカメラが設置されて、様々な用途のビームプロファイルモニターとして使われており、簡単なミラー変形の補償が望まれていた。  我々は、ラインに弱い(f=1m)垂直方向シリンドリカル凸レンズを設置し、この結像位置のズレを修正することにした。  利用運転エネルギーである1.5GeVと1.0GeVで垂直方向結像位置の変化を計測し、これを補償するシリンドリカルレンズの位置を計算した。蓄積リングの電子エネルギーと蓄積電流に応じて、予め計算された位置にシリンドリカルレンズを移動させることで、どのような状況でも水平と垂直の結像位置を一致させ、固定する事ができる。