SUP063  ポスターセッション2  8月4日 豊田講堂1階アトリウム 13:00 - 15:00
電磁石電源のためのフライングキャパシタ方式の原理実証
Test demonstration of magnet power supply with the flying capacitor
 
○下川 哲司,栗本 佳典,森田 裕一,内藤 富士雄,中村 衆,岡村 勝也(KEK)
○Tetsushi Shimogawa, Yoshinori Kurimoto, Yuichi Morita, Fujio Naito, Shu Nakamura, Katsuya Okamura (KEK)
 
J-PARC主リングにおいてビームの大強度化は最重要課題である。そのために、繰り返し周期を2.5秒から1秒に短縮することを計画している。繰り返し周期の短縮に伴って、主電磁石に蓄えられるエネルギーを1次側へ回生することによる系統の電力変動および、電源の出力電圧の増加が問題となる。系統の電力変動に対しては、主電磁石とコンデンサ間で電力をやり取りするエネルギー貯蔵方式により対応する。磁気エネルギーをコンデンサに回生する方式としてフライングキャパシタを検討してる。フライングキャパシタ方式では磁気エネルギー供給用、損失供給用のチョッパを直列に接続し、前者のチョッパの入力部にはコンデンサのみが接続され、系統から充電するための整流器は接続されていない。この方式を採用することで、整流器の大幅な削減と高出力電圧を得ることが可能となる。しかしながら、磁気エネルギー供給用チョッパに接続されているコンデンサの充電が課題であり、ビーム取り出し直後の時間に電磁石に流していた電流を使った充電方法の確立が必要不可欠である。ここでは、実機の1/100程度のパワー(10kVA)のミニ電源でのパターン運転試験によるフライングキャパシタ方式の原理実証の進捗状況について報告する。