SUP058  ポスターセッション2  8月4日 豊田講堂1階アトリウム 13:00 - 15:00
J-PARC主リングの高繰返し化のための主電磁石電源の構成
Power Supply System of J-PARC Main Ring Main Magnets for High Repetition Rate Operation
 
○森田 裕一,栗本 佳典,下川 哲司,内藤 富士雄,中村 衆,岡村 勝也(KEK)
○Yuichi Morita, Yoshinori Kurimoto, Tetsushi Shimogawa, Fujio Naito, Shu Nakamura, Katsuya Okamura (KEK)
 
J-PARC主リングでは、ニュートリノビームラインへのビームパワーを増強するために運転周期を現状の2.5秒から1秒へ速める。高繰返し化に伴って、主電磁石電源の出力電圧の増加、及び主電磁石に蓄えられるエネルギーを1次側へ回生することによる系統の電力変動が問題となる。さらに、ハドロンホールへのビームの性能向上のために出力電流の低リップル化が求められている。我々は以下の対策によりこれらを解決できる電源を開発し、現行電源と入れ替える計画である。出力電圧の増加に対しては、大型負荷を2分割し電源1台当たりの出力電圧を低減するとともに、電源自身も高圧チョッパを直列にした構成にし、大きな耐圧を得る。系統の電力変動に対しては、コンデンサを用いたエネルギー貯蔵方式を採用し、主電磁石とコンデンサの間で電力をやり取りする。よって、系統からの受電は抵抗損失分のみとなる。低リップル化に対しては、高速のチョッパを並列多重し、出力フィルタでスイッチングリップルを十分除去できる程度まで等価スイッチング周波数を大きくする。本報告では実験結果を交えて高繰返し化のための主電磁石電源の構成を紹介する。