SUP032  ポスターセッション2  8月4日 豊田講堂1階アトリウム 13:00 - 15:00
J-PARCセシウム添加高周波駆動負水素イオン源の開発状況
Development of a Cs-seeded RF-Driven H-ion source for the J-PARC
 
○小泉 勲,上野 彰,大越 清紀,池上 清,高木 昭,山崎 宰春,小栗 英知(J-PARCセンター)
○Isao Koizumi, Akira Ueno, Kiyonori Ohkoshi, Kiyoshi Ikegami, Akira Takagi, Saishun Yamazaki, Hidetomo Oguri (J-PARC Center)
 
J-PARC第2ステージの要求を満たすイオン源として、水平&垂直横方向エミッタンス1.5πmm・mrad内ビーム強度:60mA、パルス幅:ビームフラットトップ500μs、繰り返し:25Hz、運転寿命50日以上を目標とした、セシウム添加高周波駆動(RF)負水素イオン源の開発を行っている。現在テスト中のRFイオン源は、J-PARC実機イオン源をベースに様々な改良を施している。ソースプラズマは30MHz-RFを連続的に印加し、2MHz-RFをパルス的に重畳して生成している。200〜240℃に加熱されたオーブン内の蒸気化されたセシウム(Cs)は、圧空バルブ開によりプラズマ生成室内に導入される。ビーム強度は、圧空バルブ開時間によるCs量の最適化、冷却板への圧空量によるPE温度、軸磁場補正用(AMFC)コイル電流による軸磁場補正等により最大化が図られる。無酸素銅製プラズマ真空容器を使用したプロトタイプイオン源で、上記の目標が達成可能であるとの実験結果を昨年報告した。 本年は、ステンレス鋼製プラズマ真空容器の実験結果を報告する。ステンレス鋼製プラズマ真空容器は軽量化を目的に採用しており、予め真空リークテスト可能なプラズマ電極から天板まで一体化されたプラズマ真空容器をイオン源に組込む為、軽量化が必須であった。これにより、稼働中のJ-PARC実機イオン源と同様の短い時間での交換が可能となる。観測された両生成室の間の相違点についても報告する。