SUP015  ポスターセッション2  8月4日 豊田講堂1階アトリウム 13:00 - 15:00
J-PARC MainRing 高調波重畳によるBunching Factorの改善
The Bunching Factor improvement by superposition of higer harmonic
 
○原 圭吾,五十嵐 進,大森 千広,小関 忠,佐藤 洋一(高エネ研)
○Keigo Hara, Susumu Igarashi, Chihiro Ohmori, Tadashi Koseki, Yoichi Sato (KEK)
 
J-PARCは大強度の陽子ビームを供給する加速器施設である。本発表ではlinac、RCS、MRというJ-PARC加速器群の中でMRに関して、入射直後のバンチングファクター改善によって空間電荷効果を緩和するためにビームシミュレーション計算を行った結果を示す。 現在RCSの出力が800 kW(MR 530 kW相当)になった場合を想定してMRでのRF電圧パターンについてシミュレーション計算を行っている。当初はRCS取り出し時のBunching Factor(B.F.)が必要とされている0.3(bunch長 300 ns)の分布をもとに計算を行い良好な結果が得られていた。しかしながら現在のRCSの取出しキッカーではB.F.が0.2(bunch長 200 ns)までが取出しの限界であるためこのような分布に対してのシミュレーション計算を行い最適なRF電圧パターンがないか検討した。なお、MRの入射キッカーが現在抱えているパルスの立ち上がりとリンギングの問題は、現在検討している補助キッカーにより改善できることを前提としている。結果、基本波、2次高調波に加えてさらに高次の高調波を加えることによりB.F.を入射直後から高い状態に保ち、ビームロスを低減できるRF電圧パターンを得ることができた。本発表ではこの結果について述べる。