SUP009  ポスターセッション2  8月4日 豊田講堂1階アトリウム 13:00 - 15:00
SuperKEKB入射器用低エミッタンス・高電荷電子ビームに向けたバンチ内時間構造制御
Temporal manipulation of low emittance and high charge electron beam for SuperKEKB injection
 
○吉田 光宏,夏井 拓哉,周 翔宇,小川 雄二郎,杉本 寛,飯田 直子,臧 磊,佐藤 政則(KEK)
○Mitsuhiro Yoshida, Takuya Natsui, Xiangyu Zhou, Yujiro Ogawa, Hiroshi Sugimoto, Naoko Iida, Lei Zang, Masanori Sato (KEK)
 
SuperKEKBでは非常に高いルミノシティーを得るため、低エミッタンス化によるダイナミックアパーチャーの減少とビーム寿命の減少はやむを得ない。これに対応して電子陽電子入射器も高電荷・低エミッタンスの電子源として、RF電子銃の導入を進めている。KEKB-HERへの電子入射の要求は、5nCの電荷においてY方向の規格化エミッタンスが 20mm・mrad、エネルギー分散も0.1%である。RF電子銃からのビームは5nCの電荷では、20ps で6mm・mradのエミッタンスが最適であり、このビームを途中の輸送系等も含めて入射の要求値を満たさねばならない。加速管の横方向ウェーク場による横方向の射影エミッタンスの増加はバンチ長が短い程小さくできるが、縦方向ウェーク場によるエネルギー分散は10ps程度が最適である。これらを満たすような条件として、時間方向のバンチ構造をレーザーの時間構造の制御によりガウシアン分布ではなく矩形波にし、全幅で20ps を 10ps に圧縮した後、ビームを1.6GeVのアーク部まで輸送し、アーク部でさらに4psに圧縮する事を検討している。さらに4ps に圧縮するとエネルギー分散が大きくなるため、時間反転を行う検討を行った。これらのレーザーの時間構造制御及びビームオプティックスによる時間構造制御について発表を行う。