SSFP03  施設現状報告ポスター常設展示  8月3日-4日 豊田講堂2階ロビー 13:00 - 15:00
原子力機構-東海タンデム加速器の現状
Status of JAEA-Tokai Tandem Accelerator
 
○松田 誠(原子力機構)
○Makoto Matsuda (JAEA)
 
2012年度の加速器の運転は2度のマシンタイム期間で行われ、運転日数は113日であった。運転日数が大幅に減ったのは、3.11の大地震によって被害を受けた加速器建家の補修を11月から2月まで実施したことによる。最高運転電圧は18MVで9日間の利用があった。利用されたイオン種は16元素(19核種)であり、C分子イオンも加速された。また、132Xeと12Cを同時に試料に照射するデュアルビーム加速を実現した。高電圧端子内に設置されたECRイオン源からのビーム利用が多く全体の48%をしめた。超伝導ブースターは4日間運転され、現在は予算削減のため休止状態となっている。 主な整備事項では、昨年度交換を完了しなかったひびの入った残りの加速器の絶縁カラムを支えるセラミクスポストの交換を実施した。最終的には、240本中38本にひびが生じており、完全に破断した物は4個であった。 原子力機構としては福島復興のために資源の再編成がおこなわれ、原子力機構-東海タンデム加速器は大幅な予算削減を強いられている。2012年度からは運転費は利用者の負担によって実施されることとなった。このような状況ではあるが、大型静電加速器としての特徴を活かすべくビーム開発を実施しているところである。