SSFP02  施設現状報告ポスター常設展示  8月3日-4日 豊田講堂2階ロビー 13:00 - 15:00
大型放射光施設SPring-8加速器の現状
Status of the SPring-8 Accelerators
 
○高雄 勝,for 加速器部門((公財)高輝度光科学研究センター)
○Masaru Takao, For Accelerator Div. (JASRI/SPring-8)
 
2012年度の利用運転状況は、計画利用運転時間4200時間に対し、実績4155時間38分、利用率98.94 %であった。順調に運転されていたが、大きなトラブルとしてRFクライストロン電源故障があった。保護抵抗の抵抗値が劣化により高くなっていたため冷却油温度高となり、所定の電圧が掛けられなくなったものである。トラブル解決までの加速器運転の対応について報告する。 加速器の性能改善として、輝度向上を目指した蓄積リング低エミッタンスオプティクスの調整を行ってきたが、2013年5月より利用運転への適用を開始した。低エミッタンスオプティクスの運転状況について、従来のオプティクスと比較しながら報告する。 SPring-8では、積分輝度向上、光源強度一定化のため利用運転中も随時ビーム入射を行うトップアップ運転が行われている。線形加速器は、隣接するNewSUBARU(1−1.5 GeV光源リング)へもビーム入射を行っており、timing系やswitching magnetを20〜30秒間隔で切り替えてSPring-8とNewSUBARUにビーム入射を行ってきた。これをACパルス化することで双方向1 Hz入射が可能となり、2013年6月より実運用を開始した。これにより高輝度化やバンチ電流値増強などによりビーム寿命が短くなった場合、十分な入射頻度を確保して蓄積電流値の安定度を損なわず対応できることとなった。