SAP116  ポスターセッション1  8月3日 豊田講堂2階ロビー 13:00 - 15:00
超伝導加速空洞の検査システム開発のための試験装置構築
Device Construction for the Development of CS Cavity Inspection System
 
○頓宮 拓,岩下 芳久,楠田 敏之(京大化研),早野 仁司,山本 康史(高エネルギー加速器研究機構)
○Hiromu Tongu, Yoshihisa Iwashita, Toshiyuki Kusuda (ICR), Hitoshi Hayano, Yasuchika Yamamoto (KEK)
 
京都大学化学研究所では高エネルギー加速器研究機構(KEK)との共同研究で超伝導加速空胴の欠陥検査についての研究を進めている。超伝導状態の加速管に高周波電力を注入して行う縦測定において局所的欠陥の探索のため発熱箇所の検出(T-map)、X線測定(X-map)を行なっている。京都大学の欠陥検査システムXT-mapは安価な表面実装のチップ抵抗(RuO2)とフォトダイオード(赤外線検知用)をセンサーとして多数のフレキシブルプリント基板上に実装することにより高密度化(高位置分解能)を実現しており、同じ回路基板にT-mapとX-mapの機能を有し、センサーの高密度実装による高分解能測定、マルチプレクサ回路を用いたケーブリング削減と高速スキャニング、ローコストパーツの使用を特徴としている。これまでKEKの加速空胴縦測定スケジュールにあわせてセンサー感度や回路動作試験、クエンチ検出試験を行なってきた。成果はあったが、しかし、KEKの縦測定は週1回のスケジュールと限られているため、でありセンサーや回路の部品開発においてはフィードバックが遅れなど、XT-mapの迅速なテストを行なうには時間効率が悪い。そのため小型のクライオスタットを用いた部品開発を目的とした低温環境試験装置を製作した。低温環境試験装置の紹介と運用状況についても報告する。