SAP106  ポスターセッション1  8月3日 豊田講堂2階ロビー 13:00 - 15:00
SuperKEKBに向けたDAW型RF電子銃用Yb系ハイブリッドレーザーシステム
Yb hybrid laser system of DAW RF gun for SuperKEKB
 
○周 翔宇,夏井 拓也,吉田 光宏,小川 雄二郎(高エネルギー加速器研究機構)
○Xiangyu Zhou, Takuya Natsui, Mitsuhiro Yoshida, Yujiro Ogawa (KEK)
 
SuperKEKBでは高ルミノシティーを得るに対して低エミッタンス化のため、RF電子銃を導入した。必要な電荷の5nCとエミッタンスの10μmにより、数十ps 以上の初期バンチ長が必須である。Ir5Ceカソードにより安定なパルスエネルギーmJレーザー光源が要ることが分かる。更にエミッタンスが抑制するため、レーザーパルス周波数領域の制御によりレーザーパルスの広帯域化が望ましい。これに合わせて、中心波長260nm、パルス長30ps、パルスエネルギーmJの広帯域スペクトルパルスレーザーが要求される。 Yb系レーザーはTiS系とNd系レーザーより、高増幅効率・広帯域・低コスト・コンパクトなどの利点がある。従って、RF電子銃を励起するため、Yb系レーザーシステムの開発を行っている。 まず、Ybファイバー発振器から中心波長1040nm、広帯域fs種光源を生成した。Linacの2856MHzと合わせるため、光源の繰り返し周波数を51.98MHzにロックした。そして透過型回折格子でパルス幅が30psまで伸ばさせ、2段階のYbファイバー増幅器によるワットレベルまで増幅し、パルスピッカーによりパルスを間引いた。低繰り返し・高ピーク強度のパルスを増幅するため、thin-disk型固体増幅器を導入した。Yb:YAG結晶を用いて、再生増幅及び2段階のマルチパス増幅を行った。最後、2段階の第2高調波発生によりmJ、258nm紫外光源が得られた。 レーザーパルスをIr5Ceカソードに導入し、結果として1.2nCの電子ビームを得た。