SAP071  ポスターセッション1  8月3日 豊田講堂2階ロビー 13:00 - 15:00
J-PARC RCSパルス四極電磁石電源の開発
Development of a pulsed quadrupole magnet power supply in J-PARC RCS
 
○渡辺 泰広(日本原子力研究開発機構)
○Yasuhiro Watanabe (JAEA)
 
J-PARC 3-GeVシンクロトロンでは、ビーム入射時に励磁するバンプ電磁石の端部から生じる四極成分を補正するため、パルス四極電磁石の設置を検討している。電磁石の励磁パターンは、前段のリニアックからのビーム入射が開始されるまでに電流を一定の値に立ち上げておき、ビーム入射期間である500 usは一定を維持する。この時に必要となる電源電圧は12 Vであり、電流精度は0.1%以下が要求されている。一方、ビーム入射完了後には補正は不要であり、直ちに電流を立ち下げる必要がある。この時に必要となる電源電圧は2200 Vである。このように、パルス四極電磁石を励磁するための電源は、0.1%以下の電流精度と12V〜2200Vという広いダイナミックレンジを同一の回路で実現する必要がある。 本論文では、1.2kVのフルブリッジ回路を4段直列接続したパルス四極電磁石電源を開発し、その試験結果を報告する。