SAP048  ポスターセッション1  8月3日 豊田講堂1階アトリウム 13:00 - 15:00
KEK-STFにおけるILCのための超伝導空洞の性能試験のまとめ
Summary of vertical tests of superconducting cavity for the ILC at KEK-STF
 
○山本 康史,加古 永治,宍戸 寿郎,早野 仁司,野口 修一,渡辺 謙,久保 毅幸(高エネルギー加速器研究機構)
○Yasuchika Yamamoto, Eiji Kako, Toshio Shishido, Hitoshi Hayano, Shuichi Noguchi, Ken Watanabe, Takayuki Kubo (High Energy Accelerator Research Organization)
 
KEK-STFではILCのために開発されたLバンド(1.3GHz)9セル空洞の性能試験(縦測定)が2008年以来、継続的に行われてきた。昨年、STF Phase-2のための8台の空洞が縦測定においていずれも35 MV/mを超える結果となり、すでにILCの要求スペックは問題なく達成できる水準にある。最近の取り組みでは、表面処理の作業工程をより単純化して放射線量の評価を行うことや、量産化を意識した製造法で製作された空洞や海外の研究所で製作されたラージグレイン空洞の性能評価を行っている。一方、これまでに得られた縦測定のデータの詳細な解析も行われている。たとえば、縦測定でのクエンチの際に発熱している場所は温度マッピング装置により確実に検出可能であるが、この発熱箇所には偏りがあることが最近明らかになった。本発表では、縦測定の最近の結果から詳細なデータ解析の中身までを報告する。