SAP033  ポスターセッション1  8月3日 豊田講堂1階アトリウム 13:00 - 15:00
サイクロトロンの中心領域における位相バンチングの解析
Analysis of phase bunching in a central region of a cyclotron
 
○宮脇 信正(原子力機構高崎),福田 光宏(大阪大学核物理研究センター),倉島 俊,柏木 啓次,奥村 進(原子力機構高崎),荒川 和夫(群馬大学重粒子研究センター),神谷 富裕(原子力機構高崎)
○Nobumasa Miyawaki (Takasaki, JAEA), Mitsuhiro Fukuda (RCNP, Osaka University), Satoshi Kurashima, Hirotsugu Kashiwagi, Susumu Okumura (Takasaki, JAEA), Kazuo Arakawa (Heavy-ion Medical Center, Gunma University), Tomihiro Kamiya (Takasaki, JAEA)
 
サイクロトロンの中心領域において、最初の加速ギャップで受ける加速電圧によるエネルギー利得の違いによって、ビームの位相幅が狭まる「位相バンチング」が生じる場合がある。この発生条件を一様磁場中の荷電粒子の軌道の幾何解析によって明らかにした。幾何解析では、第1から第2加速ギャップの間で、初期位相が異なる粒子のエネルギー利得差によって生じる軌道差から位相差を求めた。この結果、ディー電極の開き角、第1加速ギャップから第2加速ギャップの間の開き角、加速ハーモニック数(H)、加速電圧のピーク値とイオン源の引出し電圧の比の4つのパラメーターの組合せによって、位相バンチングが発生することがわかった。この解析を原子力機構AVFサイクロトロンに適用した結果、位相バンチングはH=2と3の加速条件に対して生じるが、H=1に対しては生じず、これまでの測定結果と一致した。