SAP027  ポスターセッション1  8月3日 豊田講堂1階アトリウム 13:00 - 15:00
あいちSRビーム輸送系におけるビーム位置モニタリングシステムの構築
Development of Beam Position Monitoring System for Transfer Lines of Aichi SR accelerators
 
○高野 琢,山本 尚人,保坂 将人,真野 篤志,高嶋 圭史(名大SR),加藤 政博(分子研UVSOL)
○Takumi Takano, Naoto Yamamoto, Masato Hosaka, Atsushi Mano, Yoshihumi Takashima (NUSR), Masahiro Katoh (UVSOL)
 
あいちSRでは2013年4月よりユーザ供用が開始され、現在300mAトップアップでの営業運転が行われている。本施設の光源加速器は、初段の直線加速器とブースターシンクロトロンを接続する低エネルギービーム輸送路(LBTL)、及びブースターシンクロトロンと蓄積リングを接続する高エネルギービーム輸送路(HBTL)の2本のビーム輸送系を備えている。 本施設では2012年3月に加速器コミッショニングが開始されて以降、ブースターシンクロトロンならびに蓄積リングへのビーム入射効率の向上が最重要課題の1つとして掲げられており、ビーム輸送系の特に入射セプタム付近におけるビームの形状及び位置のモニタリングシステムの構築は必須のものであった。 本システムでは、ビーム形状のモニタリングにはビーム軌道上にスクリーンモニターと観測用のCCDカメラを設置し、ショット毎のビーム形状を解析し記録を行うことができる。また、ビーム位置のモニタリングには、ボタン電極から取り出したショット毎のパルス波形をLiberaを用いて解析し、加速器装置制御システム(EPICS)及びデータベースサーバへの記録を行っている。このシステムをもとにライナック加速エネルギーの最適化や光学系の調整を進め、現在約15分程度で300mA入射が可能となっている。 本発表では、あいちSRのビーム輸送系におけるビーム位置モニタリングシステムの構築と、このシステムをもとにした加速器調整の詳細について報告する。