SAP001  ポスターセッション1  8月3日 豊田講堂1階アトリウム 13:00 - 15:00
核データ測定用Xバンドライナック中性子源の設計
Design of X-band Linac Neutron Source for nuclear data measurement
 
○田儀 和浩(東大原子力国際専攻),土橋 克広(東大原子力専攻),山本 昌志((株)アキュセラ),藤原 健,上坂 充(東大原子力専攻)
○Kazuhiro Tagi, Katsuhiro Dobashi (Tokyo Univ.), Masashi Yamamoto (Accuthera Inc.), Takeshi Fujiwara, Mitsuru Uesaka (Tokyo Univ.)
 
 福島第一原発の炉心に残っている溶融燃料の分析を行うことは、廃炉措置、ひいては福島の復興に向けて非常に重要な課題である。溶融燃料の分析のためにデータの精度を向上させることが必要であるが、OECD/NEAの表では、特に0.1-10eVの中性子エネルギー領域の誤差は5%と十倍大きく、誤差の大きさも、評価方法によって異なるという現状である。しかし、核物質の測定が可能な加速器中性子源は世界を見ても少なく、熱領域から共鳴エネルギー領域の中性子断面積を系統的に測定可能な核データ測定システムを開発することは大変意義のあることである。  一方で、東京大学東海キャンパスでは、2011年3月に弥生炉の運転が停止され、現在廃炉措置が行われている。炉心内部は核燃料使用施設であることから、炉心内部に加速器を設置することによってプルトニウムやウラン・アメリシウムなどのデータの測定を行うことが可能になる。そこで、東京大学では電子ライナックを用いた中性子源を提唱している。本研究では、入射部である熱電子銃ならびにバンチャー、またターゲットの設計を行い、発生する中性子のフラックスやエネルギーを計算した。