SAOS02  加速器理論・ビームダイナミクス/ハドロン加速器1  8月3日 シンポジオン会議室 15:30 - 15:50
J-PARCメインリングにおけるバンチ長制限下でのビームダイナミックスシミュレーション:6倍高調波RF増強による空間電荷効果緩和とビーム大強度化への寄与
Beam dynamics simulations for the limited bunch length of a beam in the J-PARC main ring: space charge compensation effect of adding sixth harmonic RFs, and possible contributions to increase the beam power.
 
○佐藤 洋一,原 圭吾,大森 千広,五十嵐 進,小関 忠(高エネ研/J-PARC)
○Yoichi Sato, Keigo Hara, Chihiro Omori, Susumu Igarashi, Tadashi Koseki (KEK/J-PARC)
 
J-PARCメインリング(MR)におけるビーム増強計画の柱となる空間電荷効果対策を検討するため、RF高調波適用によるエミッタンス増加抑制とビームロス軽減予測を2.5Dシミュレーションを通して行った。その際、ハードウエアからの制限として、上流リング(RCS)の取出しキッカーとメインリングの入射キッカーのそれぞれの立ち上がり時間を考慮し、ビーム増強計画全体との整合性を図った。両キッカーの立ち上がり時間はMR バンチ長を制限し、バンチ長を伸ばすことでバンチ内ピークカレントを下げて空間電荷効果を緩和を図る試みに制約を与える。本発表では、MRで既に準備されているRF2倍高調波に加え、RF6倍高調波を増強することで、バンチ長をキッカーによる制約の範囲に抑えた上で空間電荷効果を緩和し、ビームロスをRCS-MR間輸送系(3-50BT)とMRのそれぞれのコリメータ容量内に留めたビーム増強条件を検討する。