MOOT09  加速器技術(レーザー2/RF空洞/RF源)  8月5日 豊田講堂ホール 13:40 - 14:00
Compact ERL 主加速部超伝導空洞クライオモジュールのハイパワーテスト
High power test of main linac cryomodule for Compact ERL
 
○阪井 寛志,梅森 健成,江並 和宏,佐藤 昌史(KEK),沢村 勝(原研),篠江 憲治,古屋 貴章(KEK),Cenni Enrico(総研大)
○Hiroshi Sakai, Kensei Umemori, Kazuhiro Enami, Masato Sato (KEK), Masaru Sawamura (JAEA), Kenji Shinoe, Takaaki Furuya (KEK), Enrico Cenni (Sokendai)
 
KEKのERL開発棟ではコンパクトERL(cERL)の建設が進められている。主加速器部は昨年までにcERL用の2空洞入りのクライオモジュールに必要な2台の1.3GHzの9セル超伝導空洞、2台の入力カプラー、3台のHOM吸収体、2台のメカニカルチューナーなど各コンポーネントの製作し、特に空洞の要求値である15MV/mにてQ0が1×10^10を超える値が測定された。これら各要素の性能評価を行った後、2012年秋まで、クライオモジュールの製作、組立を行った。具体的には、2台の超伝導空洞にHeジャケット溶接後、クリーンルーム内にてHOM吸収体、入力カプラーを接続。その後、チューナー接続、磁気シールド、熱シールド、Heラインの取付を行い、クライオモジュールとして完成後に10月にcERLのビームラインにモジュールの設置を行った。その後、11月末に2Kの冷却開始。2Kでのチューナーなどの動作確認などを行った後に、12月の2週間でハイパワーテストを行った。2空洞とも最大電圧として16MV のCW 加速電圧印加を確認したが、高電圧にて、強いフィールドエミッションが観測された。また、長期的には、13.5-14MV の加速電圧にて、両空洞ともに1 時間以上の持続可能であることを確認した。本発表ではcERL主空洞クライオモジュールでのハイパワー試験での詳細な結果と今後について述べる。