MOOS05  加速器技術(診断/制御1)  8月5日 シンポジオン会議室 11:30 - 11:50
SPring-8線型加速器における高速振り分け入射
Fast alternate beam injection from SPring-8 LINAC
 
○出羽 英紀,鈴木 伸介,柳田 謙一,小林 利明,青木 毅,小林 和生,高雄 勝,佐々木 茂樹,花木 博文,佐治 超爾,松下 智裕,都筑 之彦,皆川 康幸,竹村 育浩(高輝度光科学研究センタ-),竹内 裕嗣(スプリングエイトサービス),庄司 善彦,宮本 修治(兵庫県立大学)
○Hideki Dewa, Shinsuke Suzuki, Kenichi Yanagida, Toshiaki Kobayashi, Tsuyoshi Aoki, Kazuo Kobayashi, Masaru Takao, Shigeki Sasaki, Hirofumi Hanaki, Choji Saji, Tomohiro Matsushita, Yukihiko Tsuzuki, Yasuyuki Minagawa, Yasuhiro Takemura (JASRI), Hiroshi Takeuchi (SES), Yoshihiko Shoji, Shuji Miyamoto (University of Hyogo)
 
SPring-8の線型加速器(Li)は通常ブースターシンクロトロン(Sy)とNEW SUBARU(NS)の2つのリング加速器に1GeV電子ビームを常時入射している.SPring-8 蓄積リング(SR)においてトップアップ蓄積状態を維持するために、LiからSyへはおよそ15秒から30秒に1回程度入射している.Syへの入射の約5秒前に1GeVの振り分け用の偏向電磁石を励磁し,Syへ入射が終わると約5秒以内で偏向電磁石を非励磁に切り替えた後にNSに入射できる状態になる.一方SRにおける低エミッタンスビーム化や大電流シングルバンチの蓄積などでSRの蓄積電流の寿命がますます短くなっているため、Syへの入射の間隔が今後短くなってくると予想される.またNSではSyへの入射間隔の短縮に伴い,LiからNSへ入射可能な時間が短くなり、必要な入射が困難になりつつあった.そこで今回LiからSyおよびNSへの入射を高速振り分け化する改造をおこなった.その結果0.5秒おきにSyとNSの入射の切り替えが可能となり,SyとNSにともに最小1秒間隔で入射できるようになった.今回入射の切り替えを高速化するために(1)SyとNSの入射タイミングを同期化し,0.5秒おきのタイムシェアリングの実現(2)偏向電磁石のパターン励磁、(3)ビームルートの切り替えの高速化に伴う安全インターロック系の改修、等を行った.